小説(Novels)
連作小説ガデュリン・シリーズ
作者はゲーム本体と同じく羅門祐人。ゲーム製作者=小説著者というのは 分業の進んだ最近ではあまりみかけませんが、ゲームと小説の間の ギャップが小さくて良いと思います。

角川スニーカー文庫からと、ログアウト冒険文庫から数冊出ています。


自航惑星ガデュリンシリーズ
 いわゆる本編。パソゲーの「ディガンの魔石」、 スーファミの「ガデュリン」に登場する世界やキャラクターが ほとんど登場します。
ガデュリン計画の何たるかを知るには、3巻を読むだけでいいという話も・・・

 このシリーズでは、タオ・ホーとともに活躍する物語の主人公が 毎巻ごとに異なっており、1巻は闇天使ヴァルスと少女メリル。 2巻はメルドーンの商人ロッカとおてんばジーナ、および少女クリナ。 3巻では地球人ヒカルと少女マナである。見ての通り、 ヒロインは必ずといっていいほどうら若い美少女であり、 これは作者の趣味なのか読者層を想定したサービスなのか。 しかし、2巻のあとがきで作者は書いている。

“しょせん、ぼくは女の子が好きなんです。”
神々の巫子たち
物語は、パパスの娼婦たちから闇天使と呼ばれるヴァルスが、 「私を買ってくれませんか」というメリルとの出会いに始まる。
おりしも16年周期で流行するというリッズ病の年であった。
ディガンの魔石を残して行方をくらませるメリルであったが、 一方でエドナ魔法院の情報網を駆使して謎を探るタオ・ホーは ヴァルスと意気投合し、全ての鍵を握ると思われるメリルを 追う旅に出る。
だが、北の軍事大国バヴァリスもまた、 「メルダの根」なる秘密組織を通じて密かに動いていた。
ヴァルスたちの前に現れる美貌の男アレイ・ブルー。 彼は何物なのか。
そしてバヴァリスの支配者ゴーリアのもくろみとは。
事態はいよいよ緊迫の様相を呈しはじめ、ついには後に「ラダン戦役」 と呼ばれることになるオロとバヴァリスとの戦へと・・・。
リューンの伝説
ラダン戦役から12年。 消えてしまったヴァルスの捜索はあきらめたものの、 タオ・ホーには新たな冒険が待っていた。
遥か大陸の北の海にそびえる「大いなる壁」。 大魔導士ゴルディウスの足跡を追い、ガヴァナーとガデュリンの秘密へ 近づかんため、壁の島から来た少女クリナ、ロッカ亭のあるじ武器商人の ロッカとその恋人ジーナを仲間に、荒波を越えて苦難の船旅が始まった。
そして・・・島へ到着したタオ・ホーらを待っていたのは、
再び現れたアレイ・ブルーとかつて「オルドラの鍋」と呼ばれた廃棄された 神々の実験都市であった。
ガデュリン計画
  ガデュリン計画の全貌がいよいよ発動する。“来るべき日”
ガデュリン全土に異変が生じていた。そしてガヴァナーの預言の神託。
リュウを追って来た地球人ヒカルの到着により 計画は最終段階に入ったのだった。
いまや神々の矛手となったヴァルスと巫子であるメリルに保護され、 ヒカルとマナは地球とガデュリンの運命を背負い、ガヴァナー中央制御へ突入を 開始する・・・。
ガデュリン計画とは何か?ガヴァナーの意思は?全ての謎が明かされる。
ガデュリン(愛・放浪編)
外伝というわけではないけれど、外伝としかいいようがないシリーズ。
しかし、小説作品としてのガデュリンを堪能するにはこの上ない本格派。
年代的には、「リューンの伝説」と「ガデュリン計画」の中間に位置する。
熱き風の乙女/ 紅の戦士たち/ 運命の聖兄妹/ 太陽の娘
タオ・ホーの活躍によって「大いなる壁」は消滅し、 北リューン海の向こうに広がるタクツァルト大陸と、 タオ・ホーらの住む西ファーン大陸とを隔てるものはなくなった。
だが、まだ見ぬ未知の大陸には、 ガヴァナーの科学実験都市ドーンとその遺産を巡って 開化教団率いるグランドール帝国と、自由を求めて戦うゲリラ組織 フラ・ガヴァンが激しい攻防を展開していた。
グランドールの支配者エルボルグは、ドーンの都を滅ぼし、 略奪したガヴァナーの科学の結晶とその知識を使って、 驚異的なスピードで科学文明を発展させ、タクツァルト大陸を手始めに、 全世界を我が手にせんと企んでいた。
それに対し、ドーンの民の末裔たる少女アンナは、 一種の超上能力のエネルギーを放射するソル・バスターという銃を武器に 、虐げられたグラン・ソール(大いなる草原)の民ヌー族たちの解放と、 生き別れの兄リュエを探す為に戦うのだった。
タオ・ホーもまた、壁の島で手に入れたゴルディウス法典に従って、 ガデュリン計画を「支える者」としての役割を果たすべく 戦いに加わることとなる。
ガデュリン辺境編
ほとんど冗談に近い外伝中の外伝。(怒られるか^^;)
~覇王の拳~
タオ・ホーがまだ十八歳の頃、 エドナ魔法院の初等科を卒業したばかりの魔導修学士だった頃の話である。
すでに彼の名声はマイヨール中に聞こえ、将来を期待されていたが、 その修行の最中で冒険に巻込まれることになるのだった。
ここでもまたディガンの魔石が悲劇を呼ぶ。
大魔石と呼ばれる巨大な根源力の源泉は、エドナの大地の樹を制御するものを はじめ、帝国ゾンファーとロンファールにも存在した。
魔導力と源を同じくする波動力を駆使する、 神々の拳法の使い手ゾンファー皇帝ガノンは、これに目をつけた。
魔石の力を集結し、覇王となるべくその野望の為に自らの主君とその王家、 ゾンファー先代皇帝を殺害し、あまつさえ伝説の秘拳「羅合拳」の 伝承者エミリアをさらう。
彼女の婚約者であり、天翔拳の剣士“風のキオン”が立ち上がった。
そして、タオ・ホーの師にしてエドナ魔導院院長の大魔導師ローデウスもまた、 ガデュリン計画の予知夢に促されて運命に立ち向かってゆく。
それは同時に若きタオ・ホーの試練のはじまりをも意味していた・・・。

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